ルワンダからの学生レポート
7月
みなさんこんにちは!ルワンダ生活9カ月目、ついに帰国まで1カ月を切ってしまいました。友だちと過ごす毎日が楽しくて、1カ月後には日本にいるのが信じられません。
先月から始めた現地NGOでのインターンも継続しており、職員の方の家に招いていただいたりと業務以外にもたくさん楽しい時間を過ごしています。
ルワンダで学生として過ごす最後の1カ月、後悔のないように過ごします!
インターン
AMU(Association Mwana Ukundwa)というルワンダの 現地 NGO で6月からインターンをしている。AMUには、world visionなどからプロジェクトと資金が下りてきて、現地NGOでなければ入れないような僻地にも赴き、プロジェクトを実行し報告している。首都に本部があり、東部、西部、南部(私がインターンをしているところ)に支部があり、そのさらに下の小さなエリアごとにボランティアスタッフがおり、彼らが集める支援対象者の情報を支部のスタッフが整理して報告したり、それに基づき支援を行っている。今月も子どもの学費をサポートするスポンサーシップ制度についての説明会や、子どもたちに制服を支給する活動、障がいを持った子どもたちに学用品を支給する活動等、様々なフィールドに同行させていただいた。
時間にルーズなルワンダ人であるが、フィールドに私たちが到着するときにはいつも支援対象者全員がそろっており、拍手で迎えられることも多い。この時、ルワンダにおけるNGOスタッフの地位と支援対象者の関係性が見えると感じる。しかし、だからといってスタッフが大きな態度を取っているわけではなく、対等に接している。
何人かのスタッフの方に、NGOで働こうと思った理由を聞いてみたところ、困っている人、特に子どもを見ると自分にできることをしたいと感じること、教育を受けられていない人のサポートをしたいなどの答えが返ってきた。その言葉のとおり、同じ1人のルワンダ人として、支援対象者の方々に寄り添って対話をしている。現地語のキ二アルワンダ語で対話ができたり、文化や価値観が分かっていたりすることで支援対象者の方々の本音が聞けたりと、現地NGOだからこその強みにも気が付くことができた。
また、事務所での近所の子どもたちに向けた活動にも力を入れている。子どもたちが夏休み期間に入ったため、これまでの土曜日に加え、水曜日にも子どもたちを事務所に迎え、英語の本を読んだり、伝統ダンス、モダンダンスを練習したり、歌を歌ったりしている。私も日本語のレッスンを継続してやらせてもらっており、子どもたちは「幸せなら手をたたこう」や「あたまかたひざポン」という歌が歌えるようになった。その他にも紙飛行機を作ったりと、子どもたちに楽しい経験をしてもらえるように、異文化を理解したり、外国に関心を持つきっかけになったらいいなと思い取り組んでいる。
初めは遠慮がちで大人しかった子どもたちも、積極的に話しかけてくれるようになり、手紙をくれたり、道で出会ったら「おはよう」と声をかけてくれたりと、打ち解けてくれたことが嬉しかった。また、子どもたちからキニアルワンダ語での「幸せなら手をたたこう」の歌詞を教えてもらったり、新しい単語を教えてもらったりと、お互いに学びあえているのも嬉しい。
大統領選挙
7月15日に大統領選挙が行われた。2000年から大統領を務めているカガメ大統領が優勢で、6月の後半からの選挙キャンペーン期間中は、町中がカガメ大統領率いる与党・ルワンダ愛国戦線(RPF)のシンボルカラーの装飾がされた。カガメ大統領が演説に来た時には、深夜から応援グッズのTシャツを着て、小さい旗を持った人々がスタジアムに集まり、熱気がすごく、国民からの支持の高さを感じた。
日本では投票に行かない人が多くなっているが、ルワンダ人の友だちや知り合いの多くは投票に行くことをとても楽しみにしており、都市部だけでなく、郊外・農村部でも熱気は変わらなかった。また、投票後に手の爪に投票の印が付けられるのも、日本の選挙とは違う点であった。
卒業式
7月22日にPIASS大学の第11回卒業式が実施された。PIASS大学では学生は授業を3年間受け、その後3カ月のインターンシップを行い、卒業論文に取りかかる。卒論を提出できた者から卒業することができるため、授業終了後1年以内に書き上げ次の年に卒業する人もいれば、仕事や他のことに忙しく授業終了後から2年以上かけて卒業する人もいる。
驚いたのが、PIASS大学には確実な年間スケジュールというものがないので、卒業式がいつなのかが直前まで分からず、1カ月ほど前に日程が決まったことだ。卒業生は式服(アカデミックガウン・角帽)を着用して参加し、卒業生の呼名や、卒論の成績優秀者の発表、スピーチ等があった。
式の後には、インターナショナルの卒業生が企画したパーティーがあった。約75人分の料理を朝7時から、料理が上手なことで有名な南スーダン人の友だちたちを中心に作った。大きなバケツに山のようにあるじゃがいもを、フライドポテトにしたり、大量のいんげん豆をピラウに入れるために細かく切ったり、、、全ての量が多くて大変であったが、手際のよい料理長(友だち)たちのおかげで、とてもおいしい食事を完成させることができた!
この日のメニューではないが、南スーダン出身の友だちたちが作ってくれた、ごはんをご紹介。オクラと牛肉の煮物を、カウンガというメイズの粉をお湯と練って作る主食と一緒に食べた。本当においしい。手で食べるのもうまくなった気がする。
ITETERO BRIGHT ACADEMY
昨年12月と5月にルワンダ東部の小学校 ITETERO BRIGHT ACADEMYを訪問させていただいた。この学校は、ルワンダにおける非常に大きな教育格差に取り組むJoseph Dusabeさんによって設立され、貧困層の子どもたちに質の高い教育を提供するために尽力されている。
そこで出会った子どもたちの笑い声、顔いっぱいの笑顔。
学校へ通えることの喜び、学ぶことの楽しさに溢れていました。
そんな彼らの希望に満ちた顔が、忘れることができません。
一方で、学校の門の前に立ち、
そんな子どもたちを眺めている、
近所の子どもたちの姿も忘れることができません。
Josephさんは経済的な理由などで学校に通えていない子どもたちにも、教育の機会を提供するために働きかけています。
彼の教育に対する情熱、考え方に感銘を受け、学校とプロジェクトを紹介する動画を、一緒に留学をしている友人と作成しました。
アフリカやルワンダ、教育問題に関心のある方へ拡散していただけますと幸いです。
【必見】ルワンダに1人の先生が建てたユニークな小学校!教育問題を解決する取り組みとは?
©結城花菜