ルワンダからの学生レポート

5月

みなさんこんにちは!ルワンダ生活7カ月目、毎日あたたかくおもしろい友人に囲まれ、3か月後に迫っている帰国のことを考えたくないほどに、充実した毎日を送っています。
この頃のルワンダは乾季に突入し、1週間ほとんど雨が降らないこともありました。あまりにもからっと晴れているので、ルワンダの豊かな緑の木々もそろそろ悲鳴をあげそうです。そんなルワンダから5月の様子をお届けします。ぜひお付き合いください。

ITETERO BRIGHT ACADEMY

ルワンダ東部カヨンザにあるITETERO BRIGHT ACADEMYを、昨年12月ぶりに訪問させていただいた。学校の創設者 Joseph Dusabe さんは “WE HAVE A DREAM201countries 201dream with sustainable development goals ” という世界中の Z 世代、ミレニアム世代の夢を集めた本に、彼の夢を掲載している。彼は貧困世帯の子どもたちにも質の高い教育の機会を提供するために、ITETERO BRIGHT ACADEMYを創設した。ルワンダの公立の学校では先生の数に対する生徒数が多く、私立は学費が高いため、貧困世帯の子どもたちは質の高い教育を受けられないという現状がある。12月以降、ルワンダの公立の小学校と私立の小学校を訪問させていただく機会に恵まれたが、そこで出会った子どもたちと、ITETERO BRIGHT ACADEMYの子どもたちは、良い意味で少し様子が違った。その理由は、ITETERO BRIGHT ACADEMYでは1クラス20人ほどで、算数や社会などの座学だけでなく、ダンスやスポーツなどの時間もあり、子どもたちの豊かな情操を養うことを大切にしているそうだ。また、朝の集会での元気な挨拶の習慣や、低学年の児童を高学年の児童が補助する習慣などから、協調性や明るく豊かな人間性が育まれていると感じた。学費をサポートするシステムもあるが、親の子どもを学校に活かせる責任や、子どもにも一生懸命勉強したり制服などを大切にしたりといった自覚を持たせるために、制服や文具は親が用意するなど、あえて全てを無償にしないようにしているそうだ。そのおかげもあり、学校と両親の連携が取れており、引越し等のやむ負えない理由以外でドロップアウトした子どもはこれまでにいないと聞いた。Josephさんと教育や学校の制度についてのディスカッションや、ITETERO BRIGHT ACADEMYに通う子どもたちと交流することができ、貴重な時間であった。

Itetero Bright Academy
授業

“A History of Peace Movement”という授業を受講した。戦争を未然に防ぎ、現在進行中の戦争を終結させ、あらゆる形態の暴力を最小限に抑えた平和で公正な世界社会を構築するための持続的かつ組織的な努力である平和運動の歴史を学び、そこから教訓を得るという目的の授業であった。宗教や思想的政治的な信条から兵役につくことを拒否する、良心的兵役拒否について、軍縮運動、反イラク戦争運動や反ベトナム戦争運動、沖縄の米軍基地反対運動などが取り上げられた。「平和運動によって戦争がなくなったことはないが、デモ行進や抗議活動は時間の無駄だったのか?」「なぜ人々は戦っているのか?」といった問いが投げかけられ、歴史から考える時間が多くとられた。非暴力で運動をする大切さや、1人の声は遠くまで届きにくいが、平和運動として多くの人の声が集まると政府や国外までもその声を届けることができ、それが現状を変えるための原動力となりうることなど、様々な事例から学ぶことができた。

©結城花菜

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